社長コラム
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関西サイディングニュース3月号掲載

社長コラム

久しぶりに、スキーに行ってきた。ニセコ2泊3日ツアーが交通費込みで6万円だった。大阪札幌の飛行機往復運賃8万円より安かった。宿泊先は、旧ニセコプリンスホテル、現在のヒルトンニセコ。西武からヒルトンに売却され、その後マレーシアの財閥に売却されたそうだ。ロビーに入ると、以前の明るい日本的な雰囲気から、薄暗く、黒や赤を使ったシックなものに様変わりし、そのインテリアをバックにオーストラリアやアジアの外国人客が談笑していた。
雪質と空港からのアクセスの良さは外国人にも人気で、ホテル宿泊者の7割が外国人。ホテルスタッフの半分が外国人だそうだ。スクールを申し込むと、100人のコーチのうち、日本人はたったの6人。客室から内線をかけると第一声は“ハロー”。外国人スタッフでは細かいニュアンスが伝わらず、日本人特有のおもてなしもなく、快適とは言い難かった。その結果、ニセコに来ても日本の雰囲気を味わえないということで、外国人旅行者は長野に流れているそうだ。
毎日通勤時、大阪ミナミにはたくさんの外国人が行き交い、京都等の観光地に行っても外国人が多い。日本の国際化が声高に叫ばれてきたが、人手不足とインバウンドの影響で、急速に国際化が進んでいる実感がある。現在の日本の移民は、128万人。1位ドイツ、2位アメリカ、3位イギリスについで4位。さらに来月からの要件緩和により、5年で34万人増になる見通し。また、10年までの在留期間延長になる。永住権は、10年の在留期間を最低条件にしている為、実習制度で永住権の最低資格をクリアする可能性が出てくる。私たちの子供の時代になれば、永住権をもった外国人は珍しくなくなるかもしれない。アメリカの建築現場では、移民が主流派で、英語の通じないところが多くなっている。日本の都心部の職人不足の状況は、将来、アメリカと同じ風景になる可能性が高い。今一度、真剣にこの問題を考える時が来ているのかもしれない。