西日本サイディングニュース7月号掲載
先月、 神戸建築祭に行ってきた。3年前から始まった、近現代の歴史的価値のある建物を建築士会所属の建築士が解説してくれるという非常にレアなイベントだ。
大きな規模の有名建築は、 常時観覧できるものも多くあるが、 現在も現役で使用しているものや、 小規模なもの、 個人所有のものについては常時観覧できるものは少ない。 そういった希少性のある建物を見ることができるイベントになっている。
今回は、 神戸税関と海岸ビルジング、 御影公会堂、 中華民国留日神戸華僑總會、 神戸ムスリムモスクに行ってきた。 神戸税関は当時、 日本最大の税関として建てられ、海岸ビルジングは兼松江商の本店として建築された。両建築とも旧居留地エリアにあり、 文明開化を感じさ
せる名建築だ。 御影公会堂は御影石町にあり、 その名のとおり御影石の産地だったことからこの町名になったそうだ。 神戸ムスリムモスクは、 イスラム教の教会として現在も活動しており、 祈祷の作法等を導師さんが解説してくれた。 最後に華僑總繪に行った。 ここでは、 台湾領事館の方々が、 台湾の様々なお茶とお菓子をふるまってくれ、 味わい深い建物の中にあるゆったりとしたロッキングチェアに腰掛けながらお茶を嗜んだ。 もともとはお雇い外国人の住居だったのだが、 2階のベランダに後から窓を追加したらしく、 いちばん外側の窓には雨戸がついていないが、 現在は部屋内になっている窓には雨戸がついており、 床から雨が流れるように外に向かって勾配がついている不思議な空間だ。 おそらく、 冬寒いので後から窓を付けたのではないかということらしい。気分はお雇い外国人になって、 本場のウーロン茶と共に優雅な時間を愉しませて頂いた。 その当時はどのような世界が広がっていたのだろうと思案し、 タイムトリップしたような気分を味わえた。
