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神戸睦史が講師を務めた有料セミナーの記事がハウジングトリビューンに掲載されました。

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(一社)住まいの屋根換気壁通気研究会
木造住宅実験棟で雨水防水対策などの研究を開始
特別セミナーを開催 約130人の会員が参加

(一社)住まいの屋根換気壁通気研究会は、木造住宅の雨水対策などを学ぶ特別セミナーを東京で開催し、木造住宅実験棟を建て雨水対策の研究を進めていることなどを報告した。研究成果をまとめ、住宅外皮の耐久性向上に資する情報として発信していく方針だ。

 同研究会は、5月19日、東京で特別セミナーを開催した。同研究会は、住宅の通気・換気部材などを製造販売するハウゼコ(大阪府大阪市、神戸睦史社長、同協会理事長)が中心となり2014年に創設した団体。理事として東京大学の坂本雄三名誉教授、近畿大学建築学部の岩前篤教授などが就任している。工務店や設計事務所、学識経験者などと連携を図りながら、住宅外皮の耐久性向上に向け外皮の通気・換気に関する研究を推進している。発足当時、会員数は20社程度だったが、現在101社まで増加している。
 特別セミナーの冒頭、神戸理事長は、国土交通省が推進する「平成28年度住宅・建築物技術高度化事業」の採択を受け、軒の出が少ない「軒ゼロ住宅」を再現した実験棟を2棟建て、「陸屋根のパラペットとルーフバルコニーの耐久性向上に関する技術開発」を進めていることを報告。「とくにパラペットについては(独行)住宅金融支援機構の工事仕様書をはじめ、工事業者が参照できる詳細な納め方がどこにも示されていないのが実情。そのため、この箇所を密閉して施工してしまい、重大な漏水・腐朽事故につながるケースも出てきている。当研究会の最大のミッションとして、パラペットとルーフバルコニーの耐久性向上に関する技術開発を進めていきたい」と述べた。

   ウェストン・テレサ博士が住宅の耐久性向上のコツを伝授
 今回の特別セミナーのテーマは「日米比較、これからの木造住宅の耐久性とは」。アメリカの住宅関連基準の策定などに携わる、E.Iデュポンリサーチフェローのウェストン・テレサ博士が木造住宅の外壁・屋根などの耐久性向上を図る上で、水や湿度、空気のマネジメントがいかに重要であるかをアメリカの建築基準や背景にある考え方などを交えて解説した。
 アメリカのほとんどの州では、2012年と2015年に戸建住宅の省エネ基準が解消され、気密測定が必要用件となった。この背景についてテレサ博士は「気密を取ることを疎かにすると、住宅の耐久性、省エネ性の両方に大きな悪影響を及ぼすため」と解説。さらに、住宅の耐久性向上を図るには、気密の確保とともに、防水対策、躯体内部を乾燥状態に保つための対策が重要であると指摘。「構造躯体内における水分の浸入経路や発生のメカニズムを考慮して設計を行ってほしい」とアドバイスした。