社長コラム
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西日本サイディングニュース7月号掲載

社長コラム

関西万博に行ってきた。 入場するまである程度の混雑を覚悟していたが、 駐車後バスに乗って西側入場門に行くまで約15分。 非常にスムースだった。

会場内でやはり特筆すべきは大屋根リング。 屋外に設置されたエスカレーターで上るのだが、 木造の構築物と現代的なものとの組み合わせが印象的で、 エスカレーターの先には青空しかなく、 ここは大阪なのか?と思えるような景色に感動した。 会場内の建物は大屋根リングの高さに制限されている為、 リングを360度見ることができる設計になっている。 そのおかげで、 リング上は心地よい海風を感じることが出来るうえ、 夜の景色も非常に美しい。 リングの下も海風が吹いており、 また、 日陰になっているので快適だ。

メディアであまり取り上げられていない点でいうと、20個あるトイレはそれぞれ新進気鋭の若手建築家が設計している。 国家プロジェクトでは非常に珍しいそうだ。 ちなみに、 前回万博の愛 ・ 地球博は画一的なトイレだったそうだ。ユニークなトイレが多く、 批判の大きかった2億円トイレも外に蛇口があったり、 遊び心があるトイレで楽しめた。 パビリオン建築もそれぞれが個性的だったが、 パビリオ
ン建設に携わった設計者として最多だったのは隈研吾さんの4つ。 賛否のある巨匠だが、 大航海時代の象徴としてロープを無数に垂らしたポルトガル館、 帆船をイメージしたカタール館、 木のルーバーをランダムに張り付けたマレーシア館、 現代建築に萱を葺いたシグネチャー館。 どれも、 わかりやすくメッセージが伝わりやすい。 このような建築物の設計はやはり秀でていると感じた。

夜になるとそれぞれのパビリオンがライトアップされ、とても美しい。 個人的には、 中国のパビリオンの外観がクオリティが高く自国の表現が一番できていると感じた。 世界の食べ物を食べたり世界のスタッフと交流したり、 各パビリオンの展示物を見たり、 特に小中学生くらいが一番刺激が多いのではと思う。

万博を批判していた評論家に、 ぜひ感想を聞いてみたいと思った。