換気棟メーカー”ハウゼコ”神戸社長の取材記事がハウジングトリビューンNo.8・9 vol.493に掲載されました。
住宅産業のトップに聞いた 求められる”住まいの価値”とは何ですか?
部分最適ではなく全体最適を考える
ハウゼコ 代表取締役
神戸 睦史
【 問1 】
私が住宅業界にいた頃(平成3年から平成8年)は、
木質パネル・木造軸組・鉄骨軸組・ラーメン・鉄筋コンクリート・ツーバイフォー等
多種多様な工法が氾濫していましたが、
現在は木造軸組面材張りという形に収斂していく方向性(都市部の鉄骨造を除いて)ではないでしょうか?
プレカット工場の全国的な広がりにより、
以前は存在したプレハブメーカーと地場工務店との構造・標準化・現場施工比率などの差が、
急速に縮まっているように思います。
このような状況の中、住宅供給事業者の優劣を決めるのは、
ハードではなくソフトであると思います。
ハード面については、玉石混交の工務店・設計事務所・ビルダー、
比較的つぶ揃いのハウスメーカーと色分けされていますが、
気密・断熱・室内換気・小屋裏換気・壁通気・雨仕舞・化学物質・薬剤等のソフト面の知識になると
カテゴリーに関係なく整理できていない部分が多いと思います。
【 問2 】
前項で挙げた課題は、
今まで進んでいなかった研究分野も多く、体系化されていません。
高気密高断熱の時代に入った現在の住宅は、
思わぬ所から劣化するというリスクを多く抱えています。
部分最適ではなく、全体最適を考える事が、
今一番求められていることだと思います。
【 問3 】
全体最適を考えるためのタスクチームを結成し、研究すること。
【 問4 】
日本は、様々な気象条件があり、正解を求めるのが非常に難しいと思います。
自分の意見に凝り固まるのではなく、常に新しい知見を求める旅を続けて欲しいと思います。