金属屋根の「立平(たてひら)葺き」は、現代の住宅や倉庫、工場などで非常によく使われている屋根形式の一つです。
その特徴を整理して解説します。
- 立平葺きの主な特徴
- 高い防水性 屋根の棟頂部から軒先へ縦方向に一枚の板で通すため、途中に継ぎ目がありません。水がスムーズに流れるため、雨漏りリスクが非常に低いです。
- 軽量で耐震性に優れる 主にガルバリウム鋼板などの薄い金属板を使うため、瓦に比べて圧倒的に軽く、建物への負担を減らせます。
- 緩勾配(なだらかな屋根)に対応可能 通常の屋根材はある程度の傾斜(勾配)が必要ですが、立平葺きは防水性が高いため、かなり平らな屋根(0.5寸勾配など)でも施工可能です。

【立平葺き】
- メリットとデメリット
メリット
- 工期が短い: 現場で板をはめ込んでいくだけなので、施工スピードが速いです。
- メンテナンス性が良い: 表面に凹凸が少なく、落ち葉などのゴミが溜まりにくいです。
- コストパフォーマンス: 他の屋根材(瓦葺きなど)に比べて価格と耐久性のバランスが優れています。
デメリット
- 雨音が響きやすい: 金属板一枚なので、雨が当たった時の「パチパチ」という音が室内に伝わりやすいです。※断熱材一体型にするなどの対策で軽減可能です。
- 断熱性能が低い: 金属自体は熱を通しやすいため、屋根裏の断熱対策が重要になります。
- 「瓦棒(かわらぼう)葺き」との違い
よく似たものに「瓦棒葺き」がありますが、最近は立平葺きが主流です。
| 項目 | 立平葺き | 瓦棒葺き |
| 芯材(木材) | なし(オール金属) | あり(中に木が入っている) |
| 腐食リスク | 低い | やや高い(中の木が腐ることがある) |
| 見た目 | スッキリと細いライン | 少し太めのライン |
【瓦棒葺き】
昔のトタン屋根の進化版が「瓦棒」、さらに木材を排除して耐久性を高めた現代のスタンダードが「立平」とイメージすると分かりやすいです。スタイリッシュでモダンな見た目になるので、最近のデザイナーズ住宅でも人気です。
- 耐用年数(どのくらい持つの?)
立平葺きそのものの寿命というよりは、使用する「金属素材」によって決まります。現在はガルバリウム鋼板が主流です。
- 耐用年数: 約25年〜30年
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- 定期的に塗装メンテナンス(10〜15年ごと)を行うことで、さらに長持ちします。
※「穴あき25年保証」や「塗膜15年保証」がついている製品も多いため、昔のトタン屋根に比べると格段に長持ちします。
- 選ぶ際の「後悔しないポイント」
費用を比較する際、以下の2点について確認することをおすすめします。
1.板の厚み
一般的には「0.35mm」や「0.4mm」が使われます。錆びやすい場所では、厚さではなく、高耐久な塗膜が効果的です。
2.耐久性
従来の立平葺きは屋根材自体の形状がフラットであるため、透湿性が低いアスファルトルーフィングに密着した状態となり、初期含水や工事中の雨により下地である野地合板が湿ったままの状態が続くと下地材や野地合板を腐らせる大きな原因となります。
通気リブ構造の通気立平は通気層が設けられ、透湿ルーフィングと組合せることで野地合板を乾燥させる効果があり、屋根の耐久性にとって大きなメリットとなります。

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